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ほととぎす鳴きつる方を眺むればただ有明の月ぞ残れる! (2020-08-07)
ほととぎす鳴きつる方を眺むればただ有明の月ぞ残れる(ほととぎすなきつるかたをながむればただありあけのつきぞのこれる)
【意味】ほととぎすの鳴き声がする方に視線を送るとそこには有り明けの月がまだ沈まずにあることだ。
*これも百人一首にあります。
作者は後徳大寺左大臣(藤原実定・ふじわらのさねさだ)。
ほととぎすは、日本には夏に飛来するので、夏の鳥として昔から有名です。
時鳥と表記されることも多いものです。
時鳥は古典では夜鳴く鳥として好まれていました。
夜寝ずに時鳥の鳴き声を待っていたとも言われます。
有り明けの月は、下弦の月で、夜が明けても空に残っている月のことです。
ほととぎすの声、月の姿というように感覚的な面が活かされていますね。ほととぎすは昼でも鳴きます。
声を実際に聞いてみるとよいと思います。

季節感がよく表されていますね。色彩もはっきりしていて、情景が浮かびやすいと思います。